朴 慧美PARK HAEMI
地球環境学研究科地球環境学専攻 助教
研究プロフィール
地球の周りを定期的に回る衛星にはさまざまな波長帯のセンサーが搭載されており、地球表層のあらゆる状態の空間的な広がりや時間的な移り変わりを記録している。このようなデータは炭素及び水循環の解明に広く使われており、近年地球温暖化や気候変動の研究で重要性が高まるとともに国境を超えたインフラストラクチャーとして共有し合い、発展し続けている。特に、陸域で一番大きい二酸化炭素の吸収源である森林を含む植生域は衛星センサーで探知しやすい特徴的な生態系であるため、二酸化炭素吸収量や放出量を計算するために衛星データが必須となっている。このような背景で昼間には太陽光日射量、気温、湿度など植物の光合成量に影響を与える気象条件に基づいて光合成によるCO2の吸収量を、又夜間には呼吸によるCO2放出量、及び火災による炭素の消失量を計算し、森林の変動に伴うCO2の変化を推定するモデルを構築することを主な研究テーマとして行なっている。研究事例としては、インドネシアの泥炭林、東アジアの森林、奄美大島のマングローブ林などがある。水循環の観点では土壌水分量研究と水質推定などがあり、特に水質はアフリカに展開することを目標に進めている。