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上智学院中高4校の生徒と上智大生が集う「思いやりのある旅を考えよう!アイデアソンコンテスト~チームワークで考えるわたしたちのアクション~」を開催しました

2025年3月22日~23日、上智学院では、イエズス会中等教育部門に属する4校(栄光学園[神奈川]、六甲学院[兵庫]、広島学院[広島]、上智福岡[福岡])の生徒を対象に、アイデアソンコンテストを四谷キャンパスで開催しました。 

今回のコンテストは、「思いやりを学ぶ~他者の靴を履いて、一歩先の共生社会を作ってみよう~」をテーマに、上智学院と産学連携を締結する日本航空株式会社(以下、JAL)の協力のもと、「ダイバーシティツーリズム」をキーワードに展開されました。

90名を超える応募の中から一次審査を通過した4校の生徒30名に加え、コンテストの企画・運営を担ったダイバーシティ・サステナビリティ推進室の学生職員8名がファシリテーターとして参加し、異なる学校・学年の垣根を超えた6つのチームが結成され、協働しながらアイデアを形にしていきました。 

1日目の22日は、本学総合人間科学部社会福祉学科の新藤こずえ教授による講義から始まり、障がいやマイノリティが置かれている社会的な立場についてアカデミックな観点から理解を深めました。その後、株式会社ミライロの薄葉ゆきえ氏、JALの関剛彦氏、新藤教授によるパネルディスカッションが行われ、共生社会の実現に向けた課題や、それが私たちの身近な生活の中でどのように現れているかについて、多角的な視点から議論が交わされました。 

部門別ワークでは、「身体障がい」「知的障がい」「高齢者」「在日・在留外国人」「宗教」「LGBTQ+」の6つの属性が各班に割り当てられ、該当するペルソナが旅行や観光で体験するであろう課題を出発点に、新たなツアーやアクティビティ、サービスを考案しました。広報・宣伝方法まで検討し、より実現可能性の高い提案を目指しました。夜には懇親会も実施され、美味しい食事とゲームを通じて、他校の生徒や上智大生との交流を深めました。

2日目の23日は、前日に引き続きワークを行った後、各チームによる発表が行われました。チラシを作成してツアーを紹介したり、CM動画を撮影したりと、各班の自由でオリジナリティ溢れる発表が印象に残っています。 

審査の結果、最優秀賞には高齢者向けのツアー「あなたはこのまま人との人生を終えるのか ~望めばあなたの人生を凝縮できる~」を発表した班が選出されました。優秀賞には、ムスリム向けのツアー「ノンストレスの旅へようこそ ~ラマダン期間中に実施するヨーロッパ1周旅行~」が選ばれ、いずれのチームにも賞状と副賞が贈られました。 

参加した中高生からは、「これから自分がやらなくてはいけないことに対して気が引き締まりました」「今回のイベントで学んだ多様性や誰もが生きやすい社会など、すぐに解決することが難しいものだと思いますが自分でも考えて行動していきたいと思います」という感想が寄せられ、社会課題への理解と向き合い方に変化があったことがうかがえました。 

今回のアイデアソンは、上智学院の中高4校と大学、さらには企業や専門家が一体となって取り組んだ、非常に意義深い試みでした。共生社会について考えるこの学びの場を、世代や学校の垣根を越えて共有できたことに、大きな価値を感じています。今後も中高4校との連携をさらに深めながら、学院全体としてのダイバーシティおよびサステナビリティの推進に、引き続き尽力してまいります。 

(学生職員・吉岡)