「再生可能エネルギーを学ぶ!茨城県スタディツアー」を開催しました!
上智学院ダイバーシティ・サステナビリティ推進室では、2026年9月に「再生可能エネルギーを学ぶ!茨城県スタディツアー」を開催し、17名の学生が参加しました。
参加者は8月31日に開催された事前講義と、9月2日から3日にかけて行われた一泊二日のフィールドワークを通じて、再生可能エネルギーを取り巻く技術的・社会的課題について学ぶとともに、研究者や事業者など多様な立場で活躍する方々との交流を通じて、持続可能な社会の実現や将来のキャリアについて考えました。
【事前講義】
ツアーに先立ち、上智大学総合グローバル学部の齊藤孝祐教授と法学部の北村喜宣教授を講師として迎え、事前講義を実施しました。
事前講義では、再生可能エネルギーをめぐる国際政治や安全保障、環境政策、法制度、土地利用、権利関係など、多様な視点からエネルギー問題について学びました。
また、実際の再生可能エネルギー開発を題材としたロールプレイング形式のグループワークを実施しました。参加者は事業者、地域住民、行政など異なる立場を担当し、再生可能エネルギー導入における合意形成の難しさや、多様なステークホルダーとの対話の重要性について考えました。


【ツアー当日の様子】
ツアーでは、再生可能エネルギーや環境問題に関わる4つの施設の見学や参加者同士の交流を行いました!
1日目
株式会社ウィンドパワー・グループ かみす第1・第2洋上風力発電所
かみす洋上風力発電所では、実際に稼働している風車を見学するとともに、専務の小松崎様からお話を伺いました。講話では、風力発電事業の概要や事業化に至るまでの経緯に加え、日本における風力発電の現状や将来展望についてご説明いただきました。また、洋上風力発電が持つ可能性だけでなく、事業採算性、サプライチェーンの構築、人材育成といった、日本の風力発電産業が抱える課題についても学びました。
質疑応答では、学生から国内外のエネルギー情勢や再生可能エネルギー政策に関する質問も寄せられ、活発な意見交換が行われました。参加者にとって、風力発電を単なる発電技術としてではなく、産業や社会、国際情勢とも関わる幅広いテーマとして捉える貴重な機会となりました。


国立環境研究所
国立環境研究所では、環境・エネルギー分野における最先端の研究について学びました。研究者の方々から、再生可能エネルギーの普及や脱炭素社会の実現に向けた研究内容だけでなく、研究成果を社会へ実装していく際の課題や難しさについてもお話を伺いました。
さらに、研究者だけでなく、研究活動を支える事務職員の方からもご講話をいただきました。研究機関においては、研究職と事務職が連携しながら社会課題の解決に取り組んでいることを学び、文系・理系の枠を超えて再生可能エネルギーや環境問題に関わる多様なキャリアの存在について知る機会となりました。
質疑応答では、研究内容やキャリア形成に関する質問が活発に交わされ、参加者にとって研究と社会をつなぐ現場を身近に感じる貴重な学びの場となりました。
また、研究施設の見学では、シミュレーションやデータ解析に活用されるスーパーコンピューターを見学し、環境・エネルギー分野の研究を支える先進的な研究基盤について理解を深めました。


懇親会
1日目の夕食では懇親会を開催し、参加者同士や引率者との交流が行われました。
当日は、ツアー中に学んだ内容や印象に残った訪問先について活発な意見交換が行われたほか、学年や所属を越えた交流も生まれました。再生可能エネルギーや環境問題に対する考え方を共有する中で、それぞれの関心や将来のキャリアについて語り合う姿も見られ、参加者同士の親睦を深める貴重な機会となりました。


2日目
国際農林水産業研究センター(JIRCAS)
国際農林水産業研究センターでは、開発途上地域における農業・環境分野の研究について学びました。研究者の方々からは、研究内容に加え、持続可能な社会の実現には技術開発だけでなく、現地の人々や行政機関など多様な主体との協働や信頼関係の構築が重要であることについてお話を伺いました。
また、研究者を取り巻く環境の変化についてもご講話いただきました。近年は研究成果を生み出すだけでなく、その成果がどのように社会へ還元されるのかを発信し、活用してもらうことが重要になっていることや、研究の社会実装や広報活動を支える人材の必要性について学びました。
質疑応答では、AIの発達による研究者の役割の変化や今後求められる能力についてもお話を伺い、参加者にとって自身のキャリアや将来の働き方について考えるきっかけとなりました。


太陽光発電所
ツアーの最後には、広大な敷地に広がる太陽光発電所を見学しました。圧巻の規模を誇る数多くのソーラーパネルを間近に見ながら、その背後にある繊細な技術や、太陽光発電を効率的に行うための工夫について学びました。
見学後のバス車内では、三井物産株式会社の社員の方と当室室長による講話が行われました。商社と教育機関という異なる立場にありながら、再生可能エネルギーの普及という共通の目標に向けて、それぞれがどのような業務や意思決定を行っているのか、またその根底にある価値観について学ぶ貴重な機会となりました。
質疑応答では、社会に大きなインパクトを生み出す仕事における判断基準や価値観についてもお話を伺い、参加者にとって業務の規模や立場にかかわらず、一つひとつの意思決定に主体的に向き合う姿勢の大切さを学ぶ貴重な機会となりました。


ツアー実施後、多くの参加者から、再生可能エネルギーの技術や制度への理解が深まっただけでなく、自身のキャリアや将来の進路について考えるきっかけになったとの声が寄せられました。
さらに、ツアーで得た学びを通じて、エネルギー分野や再生可能エネルギー関連企業への関心が高まり、今後の学習や進路選択に活かしていきたいという意欲的な声も多く寄せられました。
本スタディツアーが、参加者一人ひとりにとって再生可能エネルギーや環境問題をより身近なものとして捉える機会となるとともに、自身の将来やキャリアについて主体的に考える第一歩となったのであれば幸いです。
このツアーで得た気づきや学びを一過性の経験で終わらせることなく、それぞれが自分らしい進路や将来像を描きながら、一歩ずつ歩みを進めていくことを期待しています。
ダイバーシティ・サステナビリティ推進室では、今後も持続可能な社会の実現について学び、考える機会を提供してまいります。