ボランティア学生団体 CeeK
- 課外活動団体
カンボジアへの寄付プロジェクトを中心に活動しているボランティア学生団体「CeeK」にインタビューを行いました。
——Q1 「CeeK」創立の背景と名前の意味を教えてください。
CeeKは、総合グローバル学部で開催していたスタディーツアーの一環でカンボジアに行って、カンボジアの貧富の差や教育水準の低さを現地で目の当たりにし、大学生だからこそできることを考えた学生たちが2011年の夏に立ち上げたサークルです。
CeeKの名前には、「カンボジア(C)に笑顔(ee)を築こう(K)」という意味が込められています。
——Q2活動内容と活動を通じて貢献できているSDGs目標について教えてください。
CeeKは、 毎年夏、2週間カンボジアの村を訪れ、日本で寄付して頂いた物資を直接届けています。日々の活動としては、夏に向けて「えんぴつプロジェクト」、 「衛生プロジェクト」、「洋服プロジェクト」、3つのプロジェクトグループに分かれ準備を進めています。
「えんぴつプロジェクト」は、寄付して頂いた文房具を集め、カンボジアで子ども達に直接渡すことを大切にしています。私たちが訪れる村では十分に文房具を持っていない子どもが多く、そのような子どもたちが教育を受けられるきっかけに少しでもなれたらという想いで始まったプロジェクトです。現地では子ども達に文房具を渡すことに加え、紙を配り、一緒にお絵かきをするなどの交流もしています。文房具がないため教育の機会を失っている子どもたちを支援することでSDGs目標4番「質の高い教育をみんなに」に貢献しています。
また、「衛生プロジェクト」を通じて衛生の大切さを伝えています。カンボジアでは、歯磨きや手洗いの習慣があまり根付いていません。そのため私たちは農村を訪問して子ども達に紙人形劇で歯磨きの大切さを伝えたり、カンボジアの有名な民謡のメロディーにのせて手洗いの歌を一緒に歌ったりすることで子供たちが手洗いの習慣を身につけてくれるような活動を心がげています。また、日本で未使用の歯ブラシを回収して現地で子ども達に配布し、実際に自分たちも歯を磨きながらどのように磨くと良いかを教えています。このプロジェクでは3番「すべての人に健康と福祉を」、12番「つくる責任 つかう責任」での成果を出しました。
最後に、「洋服プロジェクト」では、日本で子ども用の洋服を集め、現地の子ども達に手渡しする活動を行っています。カンボジアでは子どもの洋服が不足しており、現地の人から子ども服が欲しいという声を受け、 洋服プロジェクトが発足しました。国内では主に集めた服の仕分けという地道な活動が多いですが、新しい洋服をもらって喜ぶ子どもたちの姿を見るのはとても微笑ましく、活力となります。毎日同じ服を着続ける子どもに服を渡すことで1番「貧困をなくそう」、12番「つくる責任 つかう責任」に貢献しています。
CeeKは、現地の人と直接関わりを持つことを大切にしていましたが、今はコロナ禍で現地に出向けてないため、メンバー同士でカンボジアの経済、文化、言語などについて調べ、発表する学術ミーティングを開催し、カンボジアについての情報を共有しています。
——Q3 堀さんと渡邊さんはカンボジアに直接尋ねたことがありますか?カンボジアに行って感じたことを教えてください。
はい。私たちは1年生の時に行ったことがあります。
堀:以前は、カンボジアについて強く印象もなく、ボランティアという軽い気持ちでサークルに入りました。しかし行ってみて、初めて会った人にも陽気に話しかけてくれて、笑顔の多いカンボジア人に出会い、カンボジアは人と人との繋がりが強く、 暖かい国という印象を受けました。
渡邊:私は元々からカンボジアに興味があったので、カンボジアに行きたくてこのサークルに入りました。カンボジアを訪問した後、私も人の暖かさが一番印象に残りました。村の方々は、外国から来た私たちにもとても親切にしてくれました。また、ご近所さんを助けようとする心を持っていることが一昔前の日本に似ていると思いました。発展途上国というイメージがあるので、負のイメージが強いかもしれませんが、そんな面だけではない国だということ感じました。それが日本に帰っても忘れられない思い出となり、またカンボジアに行きたいという気持ちがさらに強くなりました。
また、自分の当たり前の生活が向こうでは当たり前ではないという、日本ではできない経験を経って、物の見方が変わりました。例えば、物を買う時にも、今までは何も考えずに買っていた物も、これを買うことはどうなのかと、考えてから行動するようになりました。
——Q4 活動する中で解決できていない悩みがあったら教えてください。
コロナ禍になってから、現地の人との関わりが薄くなっていることです。Zoomなどで話し合おうとしても、現地のネット環境と、ロックダウンのためなかなか難しいです。来年はカンボジアに行けるかもしれませんが、もしこの状況が続くのなら、現地との新たな関わりを持っていかなくては行けないと思います。そのため、現地と今でも Zoomを通してやりとりのできている他に団体に参加させていただくなどの取り組みが必要だと考えています。
——Q5 最後に読者へのメッセージをお願いします。
皆さんにカンボジアについて知って欲しいです。ツアーに行った時、先輩たちから「知った責任を果たすことは難しいけど、私たちとしてできるのは伝えることだ」と言われたことを今でも覚えています。このインタビューを通じて私たちの活動とカンボジアという国について興味を持って欲しいです。また、よければ、直接カンボジアに行ってみて欲しいです!
(学生職員 オ)