上智学院創立記念プログラム 「小島よしおさんと学ぼう!いまさら聞けない『なぜ大切?SDGs』」 2021年11月1日 実施報告
- 学生職員の取組み
2021年11月1日(月)午前11時15分から午後12時45分まで、上智学院創立記念プログラムの一つ「小島よしおさんと学ぼう!いまさら聞けない『なぜ大切?SDGs』」が、上智大学四谷キャンパス10号館講堂で開催されました。本プログラムは今年7月に設置された上智学院サステナビリティ推進本部が主催し、当日は教職員約50名、学生約100名が参加しました。
SDGsという言葉を知ってはいるものの、それがなぜ大切か、また具体的な内容までは理解していないという教職員や学生を主な対象とし、クイズやレクチャー、ワークショップを通して、SDGsを基礎から学んでもらい、大学全体としてのSDGsに対する理解と浸透の底上げを目的としています。
プログラムは本学グローバル教育センター講師の山﨑瑛莉氏と、学内でプラスチックごみ削減に向けた活動を行う学生団体+Re:の田口尋斗氏がコメンテーターを務め、ゲストとして、ピン芸人としてテレビ等での活動に加え、YouTubeの子供向け教育チャンネルでも全国の子どもたちから支持を得ている小島よしおさんが参加されました。
プログラムに先立ち、森下哲朗グローバル化推進担当副学長が登壇し、創立記念の日を迎えた喜びと教職員に対する感謝を述べた後、「創立記念プログラムで教職員と学生が一緒に企画・準備をすることは初の試みでもあり、本プログラムを機に“そんなの関係ねぇ”とは言わず、ぜひSDGsに興味をもってもらいたい」と挨拶しました。
第1部の「SDGsってなぜ大切なの?—いまさら聞けない人のためのSDGs講座」では、(1)気候変動、(2)海洋プラスチック、(3)食品ロス、(4)エシカル消費の4つのトピックが取り上げられました。全員参加のクイズやコメンテーターによる解説、ゲストからのコメントを交えながら、SDGsに関わる様々なデータが紹介され、SDGsの背景にある問題やその解決に向けたヒントなどについてレクチャーが行われました。最後には各トピック及びSDGs全体の関連性・相互作用性の大切さが説明されました。
第2部「学生と教職員で考えよう!上智らしいSDGs!」では、教職員と学生がペアになり、第1部のレクチャーを受けて書き出したキーワードを元に「上智らしいSDGs」のアイデアを考えるワークショップが行われました。会場全員が参加し、隣の参加者と一緒に考えたアイデアをスマートフォンからその場でWEBに投稿、ゲストとコメンテーターはリアルタイムで会場スクリーンに集計・表示された参加者からのアイデアにコメントをしながら、参加者と活発に議論しました。参加者へのインタビューは小島よしおさんが行い、会場は楽しい雰囲気で笑いに包まれながら、上智大学でできるSDGsとして様々なアイデアが紹介されました。
プログラムの最後にゲストとコメンテーターが、「SDGsを知ることでその背後にある問題を理解し、それらの問題を“自分ごと”として捉えてほしいこと。そのうえで、身近なところから問題解決のための行動を始めるにあたり、このプログラムがその第一歩になれば嬉しい」と述べ、イベントを締めくくりました。
なお、このプログラムでは、当日会場で考えた「上智らしいSDGs」のアイデアをイベント後のアンケートでも募集し、教職員と学生の多くの方から、様々なアイデアが寄せられました。寄せられたアイデアはどれも、素晴らしいものでしたが、その中から以下の通り、「ゲスト賞」「コメンテーター賞」「事務局特別賞」を選定しましたので、ご報告します。
受賞アイディア及び選定者からのコメントは以下となります。各賞にはそれぞれ副賞も贈られました。
◆ゲスト(小島よしお)賞【上智版「おだちん」】
・投稿者:伊藤龍生さん
・アイデア概要:神奈川県小田原市で採用されている「おだちん」制度から着想を得たアイデア。SDGsに関連する事業やイベントに参加すると、専用アプリに仮想通貨のようなコインが付与され、貯めたコインを学内の飲食店や自動販売機、紀伊国屋書店などで使用できるようにする。コインをインセンティブに、SDGsに関する活動に参加する人を増やし、SDGsやSDGs達成に向けての取り組みを学内に浸透させることがねらい。
・小島さんからのコメント:「凄くスマートなアイデアで、実現出来たら素敵だと思います!SDGsへの意識も高まるし、ポイント貯めたりするのも楽しそうピーヤ!」
◆コメンテーター賞【学内で余った食品をタイムセール】
・投稿者:奈良めぐみさん(第2部のペアであった教職員の方とのコミュニケーションを受けて発案)
・アイデア概要:学内の食堂や売店で、消費・賞味期限間近で売れ残っている食品を安く販売することで、(1)食品ロスの削減、(2)学生の生活支援、(3)学内の食堂や売店の収益向上を図る。この取り組みに触れることで、国内外の貧困に対する関心が高まった学生が、積極的に社会問題改善に寄与する可能性。また、学内の食堂や売店の収益向上により、別のSDGsに関する活動を拡充するための資金が増えるポジティブなサイクルの創出が見込まれる。
・コメンテーターからのコメント ):「何か「良いことをしている」という意識よりも、「せっかく余っているんだから食べたい人が食べられるようにしよう」「安く買いたい」といった普段の意識にうまく入り込める、日常生活に組み込みやすいアイデアだと考えます。
また、売上を別のことに還元する流れは、取り組みを単発で終わらせない循環・仕組みを作ることでもあり、重要なポイントです。みんながやりたいことをやりながら、結果的に良いことにつながるようなアイデアだと思います。」
◆事務局特別賞【学食の小盛りボタン】
投稿者:永長志乃さん
アイデア概要:食べる量は人によって異なるため、学食をあらかじめ「少なめ」に指定できるようなシステムを導入することで、食品ロスの削減を目指す。
事務局からのコメント:「余った食品を再利用する方法でなく、小盛のボタンというほんの小さな手順で、事前に食品ロスを防ぐというやり方が素晴らしいと感じました。また、食べる量の個人差に配慮した、ダイバーシティに富む本学ならではの素敵なアイデアだと感じました。」
上智学院サステナビリティ推進本部は、受賞アイデアに限らず、参加者から応募があったアイデアの実現化に向けて、各担当部署に働きかけています。例えば【学食の小盛りボタン】については、担当部署に提案した結果、すでに前向きなフィードバックを得ています。応募アイデアの実現に向けた進捗は、今後も本学ホームページで公表していく予定です。