DNAを用いた環境中の重金属検出・集積技術の開発
理工学部物質生命理工学科 近藤 次郎 教授
- 研究
【研究の概要】
土壌や海洋・河川などの自然環境中にはさまざまな重金属が存在します。そのうち、金の採掘や工業排水によって環境中に放出される水銀は毒性が高く、環境汚染・健康被害の防止は世界的な課題です。一方でいくつかの重金属は現代の産業を支える重要な材料で、特に「レアメタル」と呼ばれるものは採掘・精錬コストが高いため、低コスト・高効率で環境にも配慮した金属集積方法が求められています。私たちの研究室では、すべての生物が遺伝物質として持っている環境にやさしいDNAを用いて、重金属を選択的に検出・集積する技術を開発しています。
【将来の発展性】
DNAは重金属以外にもさまざまな化学物質と結合することが知られており、環境中に排出された化学物質はもちろん、人体に誤って取り込まれた化学物質を検出・除去する技術にも応用することが可能です。
【特許出願状況】
特願2022-143419(出願日:2022年 9月 9日)
「金属イオン捕捉剤」 出願人:学校法人 上智学院、発明者:近藤次郎
担当教員
近藤 次郎 Kondo Jiro
理工学部物質生命理工学科