学生職員が+Re: にインタビュー!『2024年度 節電ポスター』
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2024年度も、課外活動団体「+Re:(プラリ)」の皆さんが、四谷キャンパスの各教室にソフィアンくんをモチーフにした行動変容(節電喚起)ポスターを掲示して下さいました!そこで+Re:の活動について、津田さん(上智大学大学院 地球環境学研究科 地球環境学専攻1年生)と、木村さん(総合グローバル学部総合グローバル学科1年生)に学生職員からインタビューを行いました。
Q1.+Re: での活動を通して、海外のサステナビリティ動向と上智大生の意識の間に課題を感じたことはありますか?
サステナビリティに関する日本の意識について、年代を問わず社会全体で低いことが課題だと考えています。
個人的にヨーロッパを訪れたことがありますが、日本とはスーパーの商品のラインナップが全く違うことに衝撃を受けました。ヨーロッパでは、フェアトレード商品や、ビーガン認証、サステナブル認証が当たり前に普及しており、大々的な広告が社会全体で展開されていたのです。このように、サステナブルな商品に高い付加価値が置かれるヨーロッパとは一線を画し、日本の個人の意識は低く、認証商品の普及を根差した企業努力に繋がりにくいことが現状です。
それに対し、サステナビリティの実現に国内でも大きく力を入れている上智大学では、学生の認識は社会全体で見れば相対的に高いと言えます。しかし、キッチンカーと食堂でのサステナブルな選択肢を更に増やし、プラスティック製品で溢れているゴミ箱を改善するなど、まだまだ取り組める課題は残されていると考えています。
Q2. 今回のポスターのポイントは何ですか?
皆さんは「2:6:2の法則」をご存知でしょうか?あらゆる社会課題に対し、関心を持って行動する人が2割、知った上で行動しない人が6割、問題自体を知らない人が2割存在しているという概念です。私達+Re:は、この8割の人にいかにアプローチして社会を変えるかを活動理念として掲げています。
そのため今回のポスターでは、この8割の学生に響く文言とは何かを思索し、行動経済学の知識を織り交ぜながら作成しました。今年度は、前年度設置したポスターが教室の風景と一体化ている現状を打破し、面白要素から学生のアクションへと繋がるものを目指しました。更に、ポスターの原材料には卵の殻を活用し、ポスターそのものの持続可能性も追求しました。
学生職員もポスターの掲示に携わりましたが、どの教室に何を貼るかまで入念に決めた上で、地道な作業に真剣に取り組む+Re:の皆さんに刺激をもらいました。
Q3. 2024年4月で東京の最高平均気温が過去最高であったことを受け、四ツ谷キャンパスの電気使用量が前年度より+2.9%、ガスは+21.0%となりました。 地球温暖化の影響は、今後更に上智大学のデータに顕著に表れる可能性がありますが、どうお考えですか?
四谷キャンパス全体の電力使用量は前年より2.9%増加しガスは21.0%増化
エネルギーの大幅な増加の原因は、東京の過去5年間の最高平均気温が最も高いことを背景に、空調使用量が増加したことだと考えます。また、気象庁が発表した「日本の4月平均気温偏差」も観測史上最も高い+2.76℃となっています。今、100年平均でプラス1.39℃上昇するトレンドであるなど、日本全体がどんどん暑くなっており、この傾向は今後も継続すると考えます。
一方上智大学では、実質的に「再生可能エネルギーの導入を100%」達成しましたが、それでも資源は有限なため「節電は必要不可欠」だと言えます。そしてエネルギーの使用で発生した温室効果ガスだけでなく、様々な過程で排出されたCO2も考慮し、日々のライフスタイルから温暖化を防止する意識が大切だと考えます。私達が各教室に貼ったポスターを通して、上智大学の一人一人の意識を変えられたら幸いです。
出典: https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/temp/apr_jpn.html
国土交通省気象庁ホームページ 日本の4月平均気温偏差の経年変化(1898〜2024年)より
Q4 目標と今後の活動の展望
前回は、このポスターの掲示をはじめ、学生の皆さんや教職員の皆さんの積極的な取り組みにより、冬季の4か月平均で約2%(対前年比)の電力削減に貢献することができました。今回は、更に5%削減することを目標にしています。ポスターの掲示をきっかけに、気候変動に関心を持ってもらい、家でも外でも節電を実践してもらいたいです!学内から家庭へ、バイト先まで様々なコミュニティに2倍にも3倍にも節電意識が広まることを願っています。
更に、朝日新聞の報道ではロシアとウクライナの戦争で半年でオランダ一国分に相当する量のCO2が排出されました。地球温暖化を解決する以前に、根本的な世界平和と人々の心の平穏を実現することも急務課題だと考えます。加えて学生が身近にサステナブルな認証商品を知り、購入しやすくする機会を教育的に作る必要があると考えています。
そして+Re:の活動人数は昨年は8人でしたが、今年は17人にパワーアップしました。気候変動に無関心な人へ、もっとアプローチする企画を盛り上げていきたいと思います。
ダイバーシティ・サステナビリティ推進室 学生職員:山本 , 堤、吉岡