2号館4階「Breeze Lounge」内にどなたでもご利用いただけるトイレが設置されました
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2024年12月4日より、Breeze Lounge内にどなたでもご利用いただける新たなトイレが設置されました。トイレのあり方にさまざまな議論が交わされる今だからこそ、「多様な人々が利用可能なトイレ」と言っても、利用の際に、自分は使うべきかどうかを戸惑う方もいるかと思います。当記事では、このトイレの詳細とともに皆さんに安心してご利用いただくために工夫した点をご紹介します。
Breeze Loungeと一体感をもたせた空間創り
トイレ空間と外の通路をドアなどで明確に区分するのではなく、ラウンジの延長線上の開かれた空間に個室ブースを並べて自由な選択肢を提供します。ブースの形や内装は、ラウンジエリアに設置された家具同様に、その時の気分や心のバランスに合わせて利用いただけるように、それぞれ形や素材に個性をもたせています。
個室完結型トイレ
トイレエリアへの入口をオープンとした一方で、各個室の扉は外からは見えない設計を採用しています。誰がどの個室に入ったかを第三者が特定することが困難になるため、プライバシーの保護に繋がります。また、空室状況は入口近くの点灯サインで事前に確認することができ、待ち列の発生を防ぎます。
さらに、できるだけ死角になる場所が存在しないよう、個室の配置も工夫しました。どなたでも利用できるトイレがゆえに懸念される犯罪行為を抑止する効果が期待できるとされています。
また、今回新たに設置されたトイレは、個室のなかで用足し・手洗い・身支度ができる「個室完結型」となっています。個室内の音が漏れたり通路の気配が感じられたりするのを防ぐため、遮音性能を高めた扉・壁を採用しました。同時に、万一の緊急呼び出しができるように、各個室内には、同フロアの既存トイレと同様に非常呼出ボタン(emergency button)が設置されております。ボタンが押された場合には、個室の外、廊下に緊急アラームが鳴り、警備員が駆け付けます。個室利用時に体調不良や緊急事態が発生した場合は、速やかにボタンを押してお知らせください。なお、個室に長時間とどまった場合においても、同様に警備員が駆け付けます。
各個室の特長と機能
・多角形
「リラックス」をテーマとし、座って休めるベンチが設置されているブースです。外壁には天然木が貼り付けられており、木の温もりを感じることができます。一方で、木質系材料でありながら国が定める「準不燃認定」を取得した燃えにくい材料のため、火事が発生しても火を大きくする可能性が低く、安心してご利用いただけます。
・たまご型
「リヴァイブ」をテーマとし、丸みのあるやわらかな雰囲気のブースです。アクセントとして、元気の出るビタミンカラーを取り入れています。外壁にはほたての貝殻を用いた素材が使用されており、その下の壁紙は木と紙からできています。ほたての貝殻には、消臭性、調湿効果、抗カビ性などの効果が期待でき、本来廃棄処分されていたものを使用しているため、環境負荷低減にも繋がります。
・長方形
「リフレッシュ」をテーマとした長方形のブースは、車いすで利用できる広さを確保しており、フィッティングボードも備わっています。また、扉は出入りしやすいオートドアを採用しています。一般的な多目的トイレは、内装が真っ白で落ち着かない雰囲気のものが多いですが、こちらの個室はグレーを基調とした内装とアルミ材を使用した外装で、スタイリッシュで落ち着いた雰囲気を創り出しています。
なお、各ブースに共通して、身支度・お化粧直しのしやすさやリラックス効果を鑑みた照明、冷暖房設備の設置等、居心地のよい空間を目指して設計しています。床材は、Breeze Loungeの他エリア同様、リノリウムという自然素材のシートを用いており、内壁はアルコールを用いた清掃がしやすい素材を採用しており、衛生面にも配慮しています。
最後に
学生職員コメント
どなたでもご利用できる新たなトイレということで、設置する過程でたくさん悩むところがありましたが、学生をはじめ利用者のみなさんに心地よく利用していただけるトイレになっていれば幸いです。ダイバーシティ・サステナビリティ推進室では、安心して過ごせるキャンパスの実現に向けて引き続き取り組んでまいります。
誰にとっても心地よい空間を創ることは難しいですが、『選択肢があること』がとても重要だと考えています。このトイレが完成して終わりではなく、このトイレを発端として上智大学におけるこれからのトイレの在り方をみなさんと一緒に考えていければと思います。
みなさまの声をお聞かせください 。
Breeze Lounge利用感アンケートのご協力お願いいたします。
トイレに関する疑問や不安な点もお気軽にお知らせください。
またダイバーシティ推進室のHPの方では、このトイレの設置に至る背景や経緯を随時発信していきますので、そちらもぜひご覧ください。
2号館4階「Breeze Lounge」全体に関する記事はこちら