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沖縄の海と文化を学ぶ機会の創出を目指した展示活動 

  • 4:質の高い教育をみんなに
  • 14:海の豊かさを守ろう
  • 17:パートナーシップで目標を達成しよう
  • 学院・大学の取組み

グローバル教育センター 教授 水谷 裕佳

【研究の概要】
沖縄の海でマリンレジャーを楽しむ観光客の中には、沖縄の文化について詳し
く知る機会がない人々もいます。そのような観光客が、地域の博物館や史跡を
訪問したり、書籍を読んだりすることを通じて、沖縄の自然環境や文化全体に
ついて学ぶきっかけを創り出すことがこの展示活動の目的です。活動にあたっ
ては、スキューバダイビングのライセンス講習や教育機関の海洋実習のサポー
ト、ダイビングツアーなどを実施しているダイビングスクールふぁみーゆ(沖縄
県那覇市)にご協力を頂いています。
前年度は沖縄本島南西部から慶良間諸島の海域の自然や歴史に関する展示を
行いました。その展示を見た方々のコメントを踏まえて、今年度は海や海の生
き物に関連する用語を沖縄本島の言葉で示したポスターを作成し、展示を見た
人々が沖縄の言語に対する関心を高めることを目指しました。さらに、サンゴの
化石を使って作られる伝統工芸品や、サンゴからできる岩石のサンプルに触れ
ながら学べるコーナーを新たに設置しました。また、宜野湾市立博物館で実施
された市民講座での講演を通じて、地域の市民の方々と交流し、意見を交換し
ました。

【将来の発展性】
今後は、研究の知識を展示に活かすだけではなく、実践的な展示活動を通じ
て得られた知見を学術的な研究に反映していきたいです。また、自然環境や
文化に関する研究およびアウトリーチ活動と企業の事業、そして市民をつなぐ
ことを目的として、ダイビングスクールふぁみーゆのご協力の下、「自然教室
ふぁみーゆ」という団体を立ち上げました。この団体では、現在10名ほどのメン
バーがボランティアとして活動し、私は学術的な研究を背景とした助言を提供
しています。「自然教室ふぁみーゆ」の取り組みを通じて、研究成果の社会への
還元や、企業や市民団体との協働について考え続けたいと思います。