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突撃!SDGsインタビュー 第5回 

  • 1:貧困をなくそう
  • 2:飢餓をゼロに
  • 3:すべての人に健康と福祉を
  • 4:質の高い教育をみんなに
  • 6:安全な水とトイレを世界中に
  • 7:エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 10:人や国の不平等をなくそう
  • 16:平和と公正をすべての人に
  • 17:パートナーシップで目標を達成しよう
  • 学生職員の取組み

 今回のインタビューでは、「ソフィアンズコンテスト」で準グランプリを受賞した学生にインタビューを行いました!

【淵之上柚花さん】

国際教養学部国際教養学科3年

関心のあるテーマ:フードセキュリティー、フードアクセシビリティ

 淵之上さんは、難民支援団体「Sophia Refugee Support Group」では食料配布委員会の一員として活動し、日本に暮らす難民の方々への食の支援を行っています。また、上智学院ダイバーシティ・サステナビリティ推進室の学生職員として、学内のフードダイバーシティ向上にも尽力しています。現在は株式会社セブン‐イレブン・ジャパンとの共同プロジェクトを通じて、アレルギーや宗教、文化的背景に配慮した商品や環境の整備に取り組み、誰もが安心して食に辿り着けるキャンパスづくりを目指しています。

1.テーマに関する具体的な内容と、なぜそのテーマに関心を持つようになったか教えてください。

 生活や留学経験を通じて「自分が当たり前だと思っている平和で安全な毎日が、世界の誰かにとっては当たり前ではない」という事実を目の当たりにしました。 政治・宗教・文化、または障害やジェンダーといった背景によって、基本的な生活すらままならない人々が、世界には今も数多くいます。一方で、私は幸いにも自分の好きなことに夢中で取り組める環境の中で育つことができました。だからこそ、自分が受けてきた恵まれた環境への感謝の気持ちを、社会への貢献という形で還元したいという想いが、私の原動力となっています。

 こうした経験から、どの社会課題よりもまず優先されるべきは “Basic Needs(基本的ニーズ)”――すなわち、食べ物、飲み物、住まい、衣服、医療、そして安全の確保であると強く感じるようになりました。中でも、私は「食」へのアクセスに特に関心を持つようになりました。

 国連の報告によると、世界では約2億9500万人が「急性の飢餓」に直面しており、この数は6年連続で増加しています。紛争や戦争による農地破壊や物流停止、気候変動による干ばつ・洪水、物価高騰や経済危機などが重なり、特に弱い立場にある人々が深刻な食糧不足に陥っています¹。

 私は、上智大学の難民支援団体「Sophia Refugee Support Group」に所属していて、食料配布委員会の一員として活動し、日本に暮らす難民の方々への食の支援を行っています。私は団体で活動を通して、出会ってきた難民の方々が食へのアクセスに困難を抱えている状態を目の当たりにしてきました。日本では、難民申請者や認定難民が十分な公的支援をすぐに受けられない場合が多く、生活支援金も最低限にとどまるため、食費を削らざるを得ない状況が生じています。また難民認定のハードルが高く、認定を待つ間は安定した収入を得られないことも、食の不安定さを深めています。さらに、言語の壁や社会的孤立により支援につながりにくいこと、宗教や文化に配慮されていない食品が多いことから、栄養の偏りや食の満足度低下といった問題も生じています。このように、日本の難民が直面する食の課題は、量だけでなく質や文化的背景、栄養面を含む複雑で深刻な問題となっています。このような状況の改善に少しでも携わりたいという思いから、活動を続けています。

 また、私は上智学院ダイバーシティ・サステナビリティ推進室の学生職員として、学内のフードダイバーシティ向上にも尽力しています。現在は株式会社セブン‐イレブン・ジャパンとの共同プロジェクトを通じて、アレルギーや宗教、文化的背景に配慮した商品や環境の整備に取り組み、誰もが安心して食に辿り着けるキャンパスづくりを目指しています。課外団体や大学での活動に関わることで、立場や規模の異なる多様な視点から、食へのアクセスという課題に総合的に取り組むことができると考えています。

2.普段から自分の視野を広く持つために行っている工夫や取り組みはありますか?

 私は、常に多様な意見や価値観に触れる機会を意識的に作るようにしています。例えば、新しい国を訪れること、初対面の人や異なるバックグラウンドを持つ人と積極的に対話すること、そして興味を持ったことには迷わず挑戦し、自分の“当たり前”を更新し続けることなどを大切にしています。 こうした経験を重ねることで、自分の考えの幅が広がり、固定観念にとらわれない柔軟な視点を持てるようになってきたと感じています。

3.あなたにとっての理想の社会、未来とは?

 私が目指したいのは、「誰もが自分らしく生き、取り残されることなく挑戦し続けられる社会」です。 その実現のためには、まず“Basic Needs=生きるための基盤”が確実に守られていることが、必要不可欠だと考えています。私はまだ一学生にすぎませんが、「今の自分にできる小さな一歩」を積み重ねることで、誰かが次の一歩を踏み出せるような未来づくりに貢献していきたいと思っています。

4.同じ世代の人のメッセージをお願いします。また高校生に向けて一言お願いします。

 自分の興味や違和感、そして心が動く瞬間を大切にしてほしいです。完璧でなくても、小さくてもかまいません。まずは最初の一歩を踏み出す勇気を持ってほしいと思います。行動を起こした先に広がる世界は、自分が想像しているよりもずっと可能性に満ちています。一人ひとりの小さな行動が、世界の誰かの、そして社会の未来を確かに変えていく力があると信じています。

出典:¹Gobal Network Against Food Crises.(2025).2025 Goboal Report on Food Crises.
https://www.fsinplatform.org/report/global-report-food-crises-2025/)