学生主体NGO団体「めぐこ」
- 課外活動団体
団体で行っているSDGsの取り組みについて、学生主体NGO団体代表 総合人間科学部教育学科の大木敬与さんにインタビューを行いました。コロナ禍での活動や団体が持つ熱い想いをご紹介いたします。
——Q1 設立の背景と主な活動内容を教えてください。
1975年、インドで初等教育を受けることのできない子どものたちの支援のためにめぐこの前進となる「恵まれない子供たちに愛の手を」が誕生しました。主な活動内容は、インドとフィリピンの子どもたちへの奨学金収集活動や子どもたちとの交流、普及活動などです。
——Q2 活動している上で困難なことは何ですか?
上智学生主体で活動していることもあり、上智OBOG以外の外部の方々から信頼を得ることが募金活動において大変なことです。「国内にもまだ格差は残っているのになぜ海外支援なんか…」などといった心無いお言葉をいただくこともありますが、私たちの活動の説明や個々が持つ思いを表明することで信頼を得られるように努力しています。また、広報においては、学生間の域を越えた情報発信をすることが苦労する点だと感じています。現在、クラウドファンディングを通した募金活動を行っていますが、学生同士のSNSによる情報交換が主な情報発信源となっています。そのため、金額的にあまり高い数値を期待することは難しい状況です。今後どのように情報発信のプラットフォームを拡充していくかが解決していくべき課題だと考えています。
——Q3 SDGsの中で意識している項目は何ですか?
めぐこ全体としては、すべての教育の基盤となる初等教育を重視していることから「4質の高い教育をみんなに」を意識しています。また「1貧困をなくそう」や、インドにおけるアウトオブカーストへの支援も行っていることから、「10人や国の不平等をなくそう」も意識しています。
個人(大木)としては自身が教育学科であることから教育関連項目を意識しています。SDGsはその前進であるMDGsより中高等教育にフォーカスしていることから中高等教育を受けることが世界のグローバルガバナンスになっていることを実感しました。また商品価値創出としてのSDGsに関して、例えば廃プラ推進企業の裏を返すと途上国で低賃金労働を行っているケースが存在することからも、安易なSDGsの商品化を防ぎ、透明性の高い社会になっていくころが大事だと考えています。
——Q4 活動制限下でできている活動は何ですか?
コロナウィルスの影響で、現地調査や支援者との対面での交流は難しい状況ではありますが、クラウドファンディングを通した募金活動は滞りなく継続できています。また、高校生や一般の方を対象としたオンラインイベントも実施していて、今夏はSDGsに焦点を当てて、めぐこの活動とSDGsとのかかわりについてお話させていただきました。そのイベントに参加していた高校生に感想を聞く機会があったのですが、世界で教育を受けることができている人の割合とできていない人の割合の差が小さいように見えて実はそうではないということに気が付いて驚いたという声をいただきました。今後もより沢山の方々に世界の教育の現状について発信していきたいと思っているので、ぜひイベントにご参加ください!
——Q5 最後に読者へメッセージをお願いします!
コロナ禍において自分のことで手一杯になりがちだが、私たちより過酷な状況に直面している子どもたちがいること、そして彼らも私たちと同じく頑張って戦っていることを頭の片隅にでも置いて頂けたらとても嬉しいです。
(学生職員 原田・左光)