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シンポジウム 「UNEP職員と考えよう!ごみ問題とSDGs」 に参加しました(2021年10月18日)

UNEP職員と考えよう!ごみ問題とSDGs

 2021年10月18日(月)、上智大学国連Weeks October 2021「UNEP職員と考えよう!ごみ問題とSDGs」がZoomウェビナーで開催されました。本シンポジウムは、上智大学と国連環境計画国際環境技術センター(UNEP-IETC)の共催によって実現しました。

 冒頭では、UNEP(国際連合環境計画)の主席統括官であるモニカ・ゲイル・マクデベット氏から寄せられたビデオメッセージが紹介され、ごみ問題を「地球環境問題における横断的な重要課題」と位置づけると同時に、私たち1人1人にできることの重要性が強調されていました。また、「便利な生活を手放すということではなく、皆さんの想像力を使って、いらなくなったモノに新たな価値を与えること」という言葉が非常に印象的であり、何かを捨てる前に「これは本当にゴミなのか」と自分に問いかけること、リサイクルできるものはしっかりと分別をすることなど、日常の小さな積み重ねの大切さに改めて気付かされる内容でありました。

 セッション①では「ごみ問題と気候変動」をテーマにディリー美里氏によるミニレクチャーが行われ、今後、人口増加や都市化がさらに進み、廃棄物セクターが気候変動に与える悪影響が増大していくことへの危機感が示されていました。続くセッション②では「ごみ問題とジェンダー」をテーマに藤岡純子氏のミニレクチャーが行われました。世界中の多くの地域で、固定的な性別役割分担により、家庭やコミュニティのゴミ管理の多くを女性が担っているという現状がある一方で、ゴミ管理に関する女性の豊富な経験や意見を反映させることによってゴミ問題が大きく前進するのではないか、という前向きな可能性も示されていました。

 シンポジウムの後半では、完全自然由来の草ストローを手掛ける「HAYAMIの草ストロー代表」大久保夏斗氏や、上智大学環境保護サークルGreen Sophiaのメンバーも加わり、パネルディスカッションが行われました。「日本社会で環境問題に対する共感を広げていくには?」という問いに対して、大久保氏は、「海洋プラスチックに占めるストローの割合は少ない。だが、なぜ草ストローが店で使用されているかを考えてもらうことで、より広範な環境行動の変容を触発したい」と答えました。Green Sophiaのメンバーからは「自分が楽しみながら環境問題に取り組むことで、隣に座っている友達や家族に共感を広めたい」と環境インフルエンサーとしての意見があり、他の参加者も共感を示していました。

 今回のシンポジウムを終え、ゴミ問題はSDGsの多くの目標と関連している非常に重要な課題であることが理解できました。「ゴミを出さない人は誰もいない」からこそ、ゴミ問題に関係のない人はいないです。ゴミ問題を糸口にSDGsを自分事化し、サステナビリティアクションの輪を身近な所から、そして楽しみながら広げていきたいです。 (学生職員 山本)