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哲学的対話教育に関する研究
文学部史学科 大川 裕子 准教授

  • 15:陸の豊かさも守ろう
  • 研究

【研究の概要】
歴史学で「環境史」と呼ばれる研究手法、すなわち人間と自然環境との間にある相互の関係性の歴史を学ぶ。環境史が扱うテーマは病気・災害・水利・農業・信仰崇拝等、多岐に及ぶ。授業では、中国史を中心に、南方開発と病(開発原病)、半乾燥地帯における水利用と農業技術、黄河中流域の開発と下流の氾濫との関係性、長江下流低湿地への人口流入と農地開発の問題、銭塘江の海水逆流と人間の対応の問題を取り上げる。環境問題を歴史的に考察することにより、異なる時代・地域・社会・価値観においては、人間と自然環境との多様な関係性が存在することを知ることができる。バランスが保たれていた人間と自然との関係が、人間のいかなる思惑・意図により崩壊していくのかを、歴史的文脈のなかでとらえ理解することは、未来に向けた人間と自然との持続可能な関係構築のために有益な情報を提供しうる。

【将来の発展性】
本授業で提示した事例をもとに、多様な時代と地域との比較検討を行うことが可能となる。また学生のグローバルな視点を養い、「過去に学び、現在を理解し、未来の指針となる」思考形成の一助となる。

担当教員

大川 裕子Okawa Yuko
文学部史学科