こどものメンタルヘルスと家族支援に関する研究
総合人間科学部看護学科 助教 石田 徹
- 研究
【研究の概要】
現在、精神科認定看護師とともに、児童精神科病棟における新人看護師向けの家族支援に関する教材を制作し、その有効性について検証する研究を行っています。2022年度に作成した『新人看護師のあなたにおくる児童精神科病棟の家族支援ガイドライン:はじめての家族支援 Q&Aと事例集』に続き、2023年度からは、そのガイドラインと連動したICT機器を用いたデジタル看護教材の制作に取り組んでいます。ガイドラインとデジタル教材を併用することで、児童精神科病棟での経験が少ない看護師にとって、家族支援の方法を具体的にイメージすることができます。その結果、家族支援に消極的であった新人看護師が、積極的かつ効果的に家族支援を実践することができ、延いてはこどもとその家族との再統合が早期にできることが期待されます。
【将来の発展性】
現在、精神科医療においては、脱施設化として地域移行・地域定着支援に積極的に取り組んでいます。そのため、児童精神科医療においても、訪問看護師など地域での支援が増えています。しかし、メンタルヘルスに問題を抱えるこどもやその家族を支援した経験が多い訪問看護師は少なく、試行錯誤しながら支援を行っている現状があります。そのため、今後は、現行の研究を発展させて、地域における家族支援に関する研究を行っていきたいと考えています。
担当教員
石田 徹Ishida Toru
総合人間科学部看護学科