【2023年夏季節電ポスター】今季はソフィアンくん!学生団体+Re:にインタビューを行いました
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今年も学生団体+Re:(プラリ)のみなさんが、四谷キャンパスの各教室に節電喚起ポスターを作成・掲示してくださいました!
学内の節電状況や+Re:の活動について、代表の代表津田妃葉さんにインタビューを行いました。
——Q1今年のポスターのポイントを教えてください
今回のポスターは学生にも人気なソフィアン君が語りかけるようなポップをいくつも作成しました。ナッジ(Nudge)や行動経済学についてご存じでしょうか。心理学と経済学を掛け合わせたようなもので、マーケティングなどでよく使われます。例えば、消毒液をただ置いておくのではなく、矢印を向けておくと人が自然に消毒に向かうなど、人が無意識に動きたくなるような仕組み作りに用いられます。これをプラリの活動に生かすために、メンバーと共に学ぶ機会を設けました。自分たちで行動経済学やナッジを学ぶ中で、ただ「節電をしましょう」というのではなく、いかに無意識のうちに人を動かせるか、というところにフォーカスしたいと考えるようになりました。もともとプラリの軸としているのが「環境問題に関心がない人をいかに巻き込めるか」というところです。今回の試みは、この理念にも基づいて取り組んでいるという部分もあります。
——Q2昨年度と比較して今年5月の四谷キャンパス電気使用量が-2.4%削減したと伺っています。この夏、ポスター掲示によってどのような効果を期待しますか?
最近は体感として、空き教室の電気は以前よりちゃんと消されているようになったと思います。また、ソフィアンくんの節電ポスターを「面白い!」「可愛い!」といってインスタグラムなどで共有してくださっている方もいらっしゃいます。前回の節電ポスターと比較すると、反響がとても大きいように感じており大変嬉しいのですが、やはりまだ大教室の無駄な電気使用があまり改善できていないように思います。今回はこの問題の改善に注力したく、具体的に今年は4%の削減を目指したいと考えています。
友達と話している中でも、節電ポスターの認知度はかなり高まってきているように感じます。一方で、認知度と実際に行動に移してもらうことは別だと捉えています。行動変容を起こせるように引続き頑張りたいです。
——Q3カーボンニュートラルを含む上智大学のエネルギー周りの取り組みについてどう思いますか?また上智大学が今後より注力すべき課題は何だと思いますか?
素直に、すごく良いことをしているなと思っています。私は環境にあまり負荷をかけたくないと思いながら生活をしているので、いつも通っている学校がカーボンニュートラルを目指し再生可能エネルギーを導入していることで、心地よく大学生活を過ごせています。多くの国や企業は2050年までのカーボンニュートラル実現を目標にしている中、上智では9割以上がすでにカーボンニュートラルになっているので、世界的に見ても先進的な取り組みだと感じています。この動きが社会全体に広がっていってほしいと願っています。
―Q4環境に対して個人レベルで危機感を持つことは非常に難しいと思います。津田さんが環境問題に興味を持ったきっかけを教えていただけますか?
私も大学に入るまでは、環境問題について「北極の氷が溶けている」程度の知識しかなく、他人事だったと思います。大学一年生の時に取ったキリスト教人間学の授業が、たまたま環境に関するテーマがきっかけで、そこで問題意識を覚えました。それから様々な授業で環境問題の深刻さや世界の状況を知る機会があり、自分の将来、10年後、50年後に自分の子供や孫ができたときの社会に危機感を抱くようになりました。自分でも何かしなくてはいけないと強く感じ、学内でのコンタクトケース集めなどから行動を始めました。
――Q5 今後どのようなキャンパス・未来社会を目指していきたいですか?
環境に配慮している人もそうでない人も、自然とサステナブルな生活が送れるような社会を目指したいです。私は以前プラフリーの生活を送ろうと試みたのですが、環境にいいものは高価ですし、そもそも今の社会構造では不可能に近い実践でした。システムから変えていく必要があると感じています。
キャンパス内も同様に、ソジャーや学食など、上智生が学内でする消費行動が、もともと選択肢として環境にいいものであったらいいと強く思います。学食のメニューは肉ばかりで、魚はほぼ提供されていないですし、ビーガンやハラルメニューもありますが、高いし選択肢もまだまだ限られています。ソジャーも、上智生は結構な割合で着用していますが、素材はサステナブルなものではないので、より改善の余地があるかと思います。今プラリが取り組もうとしていることはまさにそこです。私たちが学内で集めている古着を、繊維リサイクルに回し、ゆくゆくは上智の中で循環型社会ができるようにしたいと考えています。これから一層「サステナブルな社会」が必要とされていく中で、プラリだからこそできることを全力で行なっていきたいと思います。
そして、上智大学だけではなく、ゆくゆくは社会全体をも変えられるよう、今後も「無意識のうちにエコができる」ような企画・仕組みを広げ、パワーアップさせていきたいと考えています。
(学生職員 芦澤)