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上智生の皆さん、節電、意識していますか?第2弾

  • 13:気候変動に具体的な対策を
  • 14:海の豊かさを守ろう
  • 15:陸の豊かさも守ろう
  • 7:エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 学院・大学の取組み

これから暑くなってくる時期、6月からは一般家庭の電気料金も上がるため、日本全国で「節電」という言葉を耳にすることが多くなりました。しかし、学生の皆さんからは「そもそもなぜ節電をするの?」「上智大学はどんな取り組みを行っているの?」「学生には何ができるの?」など、節電に関する多くの疑問の声が寄せられます。

そのような疑問に答えるため、第1弾に引き続き、今回もサステナビリティ推進本部学生職員が、上智大学のエネルギーに関する取り組みについて詳しく解説します。

さて、第1弾では、上智大学全キャンパスの実質再エネ化100%達成について解説しました。しかし、全キャンパス実質再エネ化100%達成後も、上智大学の温室効果ガス(以下GHG)排出量がゼロになったわけではありません。実は、GHGの排出要因はガス・電気の使用のみではないのです。

以下は、2022年度の上智大学のGHG排出量の割合を示したグラフです。皆さんは、どの組み合わせが正しいと思いますか?

 皆さん、正解出来ましたか?ここからは、それぞれの枠組みについて詳しく解説します。

スコープって何?

クイズに出題した右のグラフは、上智大学環境整備グループが算出した、2022年上智大学GHG排出量の枠組みを表しています。グラフに示されている「スコープ」とは、国際的な基準により定められた、企業や組織が排出するGHG排出量のものさしのことです。

スコープ1とは、企業や組織が、燃料の燃焼やガスの使用などで直接排出するGHGのことを指します。上智大学が研究・教育に伴い排出するスコープ1の割合は、全体排出量の10%を占めています。

スコープ2とは、電力会社などの他社から供給された電力・熱などの使用により、他社から排出される間接的なGHG排出量のことを示しています。上智大学で使用されている電気や熱から排出されるGHGは31%と、全体の約1/3を占めています。

スコープ3とは、組織や企業に関連する事業者や従業員の活動による排出量を指します。活動の内容は15に及ぶカテゴリに分類されており、具体的には以下の通りです。

 出典:環境省 「サプライチェーン排出量算定の考え方」

また、上智大学のスコープ3には、主に以下のものが含まれます。

・製品やサービスの購入
・建物、設備等の資本財
・教職員の通勤、出張
・廃棄物処理

こうしたスコープ1,2,3という捉え方でGHG排出量を算定することで、企業・組織が自社の排出量の全体像を把握し、効率的なGHG削減対策を講じることができます。そのためスコープ算定は、環境問題解決策への糸口として、とても重要な役割を果たしているのです。しかし、スコープの推計を実施・公開している大学は全国でも数少なく、上智大学はその一つとして、温室効果ガス排出量の適切な把握から低減に向けて取り組んでいます。

私たちにできること

本記事では2回にわたり、上智大学が実施するGHG排出量削減のための取り組みを説明してきました。しかし、地球環境を守るためには、上智大学に通う学生の皆さんの協力も必要不可欠です。

サステナビリティ推進本部学生職員は、学生一人一人の節電行動が、温暖化対策への貢献に繋がると考えています。学生の皆さんにできる節電対策には以下のようなものがあります。

 <上智大学生にできる節電行動>

①冷房の使用温度を28℃(目安)に設定
②日中に光がとれる場所は部屋の照明を消灯
③使用していない、教室・研究室・事務室の空調・照明、機器の主電源を切る

しかし、上記3つ以外にも、私たちにできることはまだまだ沢山あります。日常生活でのちょっとした心がけも、積み重ねることで節電・省エネに繋がります。未来の社会をより良いものにするために、この夏は少しでも節電を意識してみませんか?

 (作成者:学生職員 堤、山本)