研究紹介 Research
11:住み続けられるまちづくりを
- 研究プロフィール
- 地球の周りを定期的に回る衛星にはさまざまな波長帯のセンサーが搭載されており、地球表層のあらゆる状態の空間的な広がりや時間的な移り変わりを記録している。このようなデータは炭素及び水循環の解明に広く使われており、近年地球温暖化や気候変動の研究で重要性が高まるとともに国境を超えたインフラストラクチャーとして共有し合い、発展し続けている。特に、陸域で一番大きい二酸化炭素の吸収源である森林を含む植生域は衛星センサーで探知しやすい特徴的な生態系であるため、二酸化炭素吸収量や放出量を計算するために衛星データが必須となっている。このような背景で昼間には太陽光日射量、気温、湿度など植物の光合成量に影響を与える気象条件に基づいて光合成によるCO2の吸収量を、又夜間には呼吸によるCO2放出量、及び火災による炭素の消失量を計算し、森林の変動に伴うCO2の変化を推定するモデルを構築することを主な研究テーマとして行なっている。研究事例としては、インドネシアの泥炭林、東アジアの森林、奄美大島のマングローブ林などがある。水循環の観点では土壌水分量研究と水質推定などがあり、特に水質はアフリカに展開することを目標に進めている。
地球環境学研究科地球環境学専攻 助教
- 研究プロフィール
- Carola Hommerich is a Professor at the Department of Sociology, Faculty of Human Sciences, and a core faculty member of the Sophia Program for Sustainable Futures (SPSF).
Her research interest centres on the interrelation of social and subjective well-being. She specifically analyses how experiences of precarity, status anxiety and social exclusion relate to subjective well-being, and how different types of social capital mediate this relationship. Analysing Japanese society in comparative perspective, she has been working with different conceptualisations of well-being, utilizing standard measures of well-being as well as culture specific measures.
Recently, she is also working on attitudes towards climate change, with a specific interest in how environmental attitudes and perceptions of individual efficacy translate into pro-environmental behaviour.
総合人間科学部社会学科 教授
- 研究プロフィール
- 専門は英語教育学。CLIL(内容言語統合型学習)を用いた英語教育が言語学習および内容学習に与える効果について研究をしている。また、発音教育に興味があり、ネイティブの話す英語に限らず、ノンネイティブ英語の特徴を持つ多様な英語である、リンガフランカとしての英語(English as a Lingua Franca)や世界英語(World Englishes)を上手く理解するための英語教育について研究している。
言語教育研究センター 特任准教授
- 研究プロフィール
- SDGs2030年目標期限が10年を切ったいま、「SDGsとういうのはよく聞くけど、なに?」「私たちに関係あるの?」という声はいまだ聞こえます。遠い目標のように見えるSDGsも、実は私たちの生活と直結しているのです。専門の廃棄物管理の観点から、よりSDGsを身近に感じてもらうためのワークショップやカードゲームなどを実施しています。
また、自分の研究テーマである「世界自然遺産の価値保全と住民参加」の観点から、フィールでである小笠原、奄美、西表で「持続可能な離島」達成のために、SDGsの具体化として、離島における「持続可能なツアー」を調査研究しています。
今ままで、20年以上、環境と経済の統合、循環型社会、廃棄物と資源の統合、ライフスタイルの変革、こうしたことを論じてきましたが、なかなか人に届かないと感じていたところ、SDGsを切り口に校正することにより共感性が高まっていることを実感しています。ですので、SDGsを切り口により持続的な社会へ変革していくため、自分の今までの研究を掘り下げ、同時に社会へと発信していきたいと思っています。
地球環境学研究科地球環境学専攻 教授
- 研究プロフィール
- 専門分野は流域環境科学とサステナビリティ学。サステナビリティは環境、経済と社会三つの柱があるが、水は三つの柱をつなげるネクサスである。水の視点から環境、経済と社会を統合的に研究することが出来る。よりよい水の量と質のマネジメントはSDGs達成の重要なカギである。ただし、従来の縦割り学問分野では水問題を根本的に解決できない。学融合アプローチによる水とサステナビリティの関係を研究し、水観点からSDGsへのロードマップを模索している。
地球環境学研究科地球環境学専攻 教授
- 研究プロフィール
- 専門は開発経済学で、途上国における貧困や農業、環境に関する問題について研究しています。過去に開発コンサルティング会社や国際協力機構(JICA)で政府開発援助(ODA)の実務に携わった経験があり、これまでバングラデシュを中心に、フィリピンやベトナムなど主にアジアでの調査・研究やODA事業に参画してきました。現在は特に、人工衛星データや地理情報システム(GIS)を活用した政策・事業評価を行っています。学内では他に人間の安全保障研究所に所属し、また基盤教育センターのメンバーとしてデータサイエンス教育の企画・運営にも携わっています。
経済学部経済学科 准教授
- 研究プロフィール
- 専門は東南アジア史、カンボジア・アンコール時代の碑文学。
上智大学時代の恩師ポール・リーチ教授の導きでカンボジアに行き、アンコール・ワットの前に立つ。その時の衝撃と大疑問が私の研究の原点となる。1961年大学卒業と同時にカンボジアに行き、
アンコール遺跡研究の第一人者グロリエ教授に師事。1980年西側の遺跡保存専門家として初めて内戦中のカンボジアヘ乗り込み、アンコール遺跡の荒廃ぶりを世界に訴える。ポル・ポト政権崩壊後、
カンボジア人保存官が3名しか生きて戻らなった事実を知り、1991年から保存官人材養成を遺跡現場で開始。爾来32年の歳月が流れ、現在も卒業制作を兼ねたアンコール・ワット西参道修復工事が続行中。
アジア人材養成研究センター 教授
- 研究プロフィール
- インパクト投資を特徴づける「社会課題解決への明確な意図」「社会的インパクトの計測・可視化・付加性分析」「投資リターン考慮」は企業のSDGs目標達成に向けてのマイルストーン管理やPDCAサイクルの実践と極めて親和性が高い。企業のパーパス経営に基づくSDGs課題への取組みとインパクト志向が「中長期の企業価値向上」や「投資リターンと社会的リターンの両立」につながる道筋を明らかにすることがインベストメント・チェーンの実効性を高める上で重要と考えられる。
上智大学 特任教授(学校法人上智学院 理事)
- 研究プロフィール
- 私の専攻は理論化学と計算化学になります。地球化学、分子生物学、材料科学などの分野で観測される現象を、コンピューターを使って仮想実験を行うことで「ミクロの世界で起きる現象の可視化」に挑戦しています。 フォトクロミック現象は、その反応機構を理論的に解明したトピックのひとつです。 具体的には近年、日光にさらされると白から黄色に色が変わる生地についてのニュースをテレビで見たことがあるかもしれません。 これは、この現象が適用された例の1つです。
理工学部物質生命理工学科 教授
- 研究プロフィール
- 専門は発達心理学、進化心理学、比較認知科学。伴侶動物であるネコとヒトの関係や、ヒトを一動物種であるという視点をもって、ヒトの子育てについて研究を行っています。ヒトは哺乳類、霊長類の一種ですが、これらの分類群におけるマジョリティとは異なり、母親単独での子育てが不可能な動物といえます。しかし、現在の日本では、母親・親への子育て負担が偏重しています。社会の中での子育てを実現するために、できることは何かを考えています。
総合人間科学部心理学科 准教授