研究紹介 Research
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3:すべての人に健康と福祉を
齋藤 慈子Saito Atsuko
総合人間科学部心理学科 准教授
- 研究プロフィール
- 専門は発達心理学、進化心理学、比較認知科学。伴侶動物であるネコとヒトの関係や、ヒトを一動物種であるという視点をもって、ヒトの子育てについて研究を行っています。ヒトは哺乳類、霊長類の一種ですが、これらの分類群におけるマジョリティとは異なり、母親単独での子育てが不可能な動物といえます。しかし、現在の日本では、母親・親への子育て負担が偏重しています。社会の中での子育てを実現するために、できることは何かを考えています。
樋口 匡貴Higuchi Masataka
総合人間科学部心理学科 教授
- 研究プロフィール
- 専門は社会心理学、健康心理学、感情心理学。特に健康に関連した人間の行動について、どのようにその行動が行われたり行われなかったりするのかを研究しています。中でも羞恥感情と健康行動の関連に興味を持って取り組んできました。”恥ずかしいから〇〇できない”といった状態がなぜ起こるのか(〇〇には検診の受診行動やコンドームの適切な使用などが様々な行動が入ります)、そしてどのようにすればその状態が変わるのかに関心を持っています。 社会科学的な観点から人間の健康行動を考える、そして中でも、個人的な要因よりも社会的・状況的な要因を重視するという点が現在の私の研究のスタンスです。
横山 恭子Yokoyama Kyoko
総合人間科学部心理学科 教授
- 研究プロフィール
- 専門は臨床心理学。公認心理師、臨床心理士。この20年は特に小児医療心理学の分野に携わっている。医学の急速な進歩により、小児医療の領域では、以前であったら助からなかった子どもも生きられるようになってきている。とはいえ、強い治療や手術によって障害や新しい疾患を持つことになったり、もともとの障害が生活に影響を与えたり、長期にわたる病気や治療の不安を抱えて生きていく子どもやその家族も多く存在している。またいまだに治ることが難しい慢性疾患も存在している。そのような子どもや家族を心理学的に支援することについて研究し、すべての人が共に生きていくことのできる社会を目指すための臨床活動を行っている。
吉野 八重Yoshino Yae
総合人間科学部看護学科 准教授
- 研究プロフィール
- ①開発途上国の保健人材への継続教育強化支援に関する検討
開発途上国の母子保健指標は特に遠隔地域において多くの課題を抱えている。フィールドの保健医療人材が科学的根拠に基づく正しい知識の習得は、安全な医療の提供に欠かせない。低コストで持続可能なプログラムと教育成果の評価指標の開発のための検討をしている。
②在日外国人母子と支援者側への情報提供の在り方に関する研究 日本語や英語によるコミュニケーションが困難な外国人母子は、妊娠、出産、育児において、多くの困難に遭遇している。また、現場の医療職も外国人支援に際して多くの課題を抱えていることが指摘されている。日本人同様の質の高い医療へのアクセス、文化的配慮の元に安全で安心できるサービス提供のための情報提供や支援の在り方について、検討を進めている。
③国際オンライン教育における文化を超えた教育の可能性と評価方法に関する検討 過去3年間にわたり、様々な形で米国の5大学、モンゴル、タイの大学とオンライン合同授業を多数実施してきた。日本と海外の学生が同じトピックスを共に学ぶメリットは大きい。トピックスに関する比較や検討の他、学ぶ姿勢や態度の違いなど、相互に学ぶものも多い。学生の潜在的な学習ニーズと満足度を計るための評価指標について、各大学の担当者と協議を進めている。近くグラントに応募し、国際研究につなげる予定である。
光武 智美MITSUTAKE Tomomi
総合人間科学部看護学科 助教
- 研究プロフィール
- 生まれてくる全ての子どもが大切に育てられる社会であってほしいと願っています。自宅出産が主流であった時代は、人が生まれ育っていく過程が生活の中にあり、身近なものでした。自然に「いのち」や「生き方」について学ぶ機会となっていたと思います。直接的な体験が乏しい現代の子どもたちへ、自分や周囲を大切にする心、心身の健康を守るためのセルフケア行動や意思決定行動を育てる「いのち」や「生き方」に関する教育を、乳幼児期から小学生、中学生、高校生、青年期の教育場面において、段階的に取り入れていくことの研究を進めています。
細木 一十稔 ラルフHosoki Ralph Ittonen
総合人間科学部社会学科 助教
- 研究プロフィール
- 日本における移住(労働)者・外国籍者・外国にルーツを持つ住民の支援団体の国内外擁護運動、日本の入国管理政策の変遷、そして日本のこのような実態や経験の分析への国際移動論の応用の可能性と限界などの分析と考察をはじめ、最近では、「国際人権規範」と越境する人々を受入れる国々の「国益」間で生じる「利害関係」によって、当事者に法的に付与される権利の「度合」がどのように形作られるのかの研究に関心を持っている。
石井 由香理Ishii Yukari
総合人間科学部社会学科 准教授
- 研究プロフィール
- ジェンダーやセクシュアリティと関連する自己像や規範の研究をしています。特に、性別違和を覚える人たちやノンバイナリーやクィアの人々、異性装をする人たちの語りから、男/女の二元論を基盤にした社会構造の特性について明らかにしたいと考えています。現在の関心は、クロスドレッサー(特に女装者)と社会的承認について、及び、性別違和を覚える人たちの生活保護などの支援制度利用の困難性と問題点が何かを明らかにすることです。
岡田 隆Takashi OKADA
総合人間科学部心理学科 教授
- 研究プロフィール
- 生理心理学研究に従事しています。最も専門としている実験手法は、動物脳標本を用いた電気生理学実験と、動物の行動解析です。中枢神経系の主要な伝達物質の一つであるグルタミン酸による神経伝達の多様性・重要性に着目し、精神機能におけるグルタミン酸作動性シナプス伝達・調節の役割について、様々な角度から研究を行ってきました。
近年は記憶の生物学的基盤に関する研究を中心に進めており、海馬の神経伝達効率の長期的増強を調節しうる物質とそのメカニズム、動物の記憶課題成績の日内変動に対する調節機構の解明が主要テーマです。