研究紹介 Research
- 研究プロフィール
- 生理心理学研究に従事しています。最も専門としている実験手法は、動物脳標本を用いた電気生理学実験と、動物の行動解析です。中枢神経系の主要な伝達物質の一つであるグルタミン酸による神経伝達の多様性・重要性に着目し、精神機能におけるグルタミン酸作動性シナプス伝達・調節の役割について、様々な角度から研究を行ってきました。
近年は記憶の生物学的基盤に関する研究を中心に進めており、海馬の神経伝達効率の長期的増強を調節しうる物質とそのメカニズム、動物の記憶課題成績の日内変動に対する調節機構の解明が主要テーマです。
総合人間科学部心理学科 教授
- 研究プロフィール
- SDGs2030年目標期限が10年を切ったいま、「SDGsとういうのはよく聞くけど、なに?」「私たちに関係あるの?」という声はいまだ聞こえます。遠い目標のように見えるSDGsも、実は私たちの生活と直結しているのです。専門の廃棄物管理の観点から、よりSDGsを身近に感じてもらうためのワークショップやカードゲームなどを実施しています。
また、自分の研究テーマである「世界自然遺産の価値保全と住民参加」の観点から、フィールでである小笠原、奄美、西表で「持続可能な離島」達成のために、SDGsの具体化として、離島における「持続可能なツアー」を調査研究しています。
今ままで、20年以上、環境と経済の統合、循環型社会、廃棄物と資源の統合、ライフスタイルの変革、こうしたことを論じてきましたが、なかなか人に届かないと感じていたところ、SDGsを切り口に校正することにより共感性が高まっていることを実感しています。ですので、SDGsを切り口により持続的な社会へ変革していくため、自分の今までの研究を掘り下げ、同時に社会へと発信していきたいと思っています。
地球環境学研究科地球環境学専攻 教授
- 研究プロフィール
- 専門は社会言語学、ドイツ語圏地域研究。
とりわけ、社会を形成・運営する基盤としての言語とエネルギーについて研究・教育を行っている。
いずれも、理論的・一般的検討と、しばしば新しい言語観やエネルギー利用法の震源地・実験場となってきたドイツをはじめとするヨーロッパの現地調査の往還をとおして、考察を深めていくことをめざしている。
言語については、地域・国家・国際レベルで多言語状況とどのように向き合っていけばよいのか、またエネルギー面では、ドイツの「エネルギー転換」の背景にある思想とその実践面との関連について研究している。
外国語学部ドイツ語学科 教授
- 研究プロフィール
- 専門は開発経済学で、途上国における貧困や農業、環境に関する問題について研究しています。過去に開発コンサルティング会社や国際協力機構(JICA)で政府開発援助(ODA)の実務に携わった経験があり、これまでバングラデシュを中心に、フィリピンやベトナムなど主にアジアでの調査・研究やODA事業に参画してきました。現在は特に、人工衛星データや地理情報システム(GIS)を活用した政策・事業評価を行っています。学内では他に人間の安全保障研究所に所属し、また基盤教育センターのメンバーとしてデータサイエンス教育の企画・運営にも携わっています。
経済学部経済学科 准教授
- 研究プロフィール
- 専門は国際政治学、国際機構論、紛争と平和、グローバル・ガバナンス。グローバル・ローカルなアイデアやアクターの相互作用がもたらす世界政治に関心を持ち、特に武力紛争や非暴力抵抗の分析をつうじた紛争動向、人道問題、平和の定着、国際機関の役割を研究している。在スーダン日本国大使館専門調査員、内閣府国際平和協力本部事務局研究員、米国ハーバード大学ケネディスクール科学・国際問題ベルファーセンター研究員等を経て現職。本学国際問題研究所所員兼総合グローバル学部SPSF担当教員。国連学術評議会(ACUNS)東京連絡事務所渉外担当(2022年~)。
総合グローバル学部総合グローバル学科 准教授
- 研究プロフィール
- 専門は、国際教育開発学(開発途上国の教育と紛争・平和構築)。教育学科開講科目「多文化社会のESDと市民教育」コーディネーター。学際横断プログラムSophia Program for Sustainable Futures(SPSF)の教育学科カリキュラム策定を担当。学術研究特別推進費研究「多文化共生社会におけるESDと市民性教育の評価-成果測定・実践改善に向けた評価手法の検討」(2017~2019)の代表研究者として、ロジックモデルを活用した持続可能な開発のための教育(ESD)の計画・評価手法構築に取り組む。「アジアにおける持続可能な開発のための教育(ESD)をめぐる比較国際教育学研究」(2021~2023、代表:杉村美紀教授)共同研究者。
総合人間科学部教育学科 教授
- 研究プロフィール
- 1986-87 G.マルセルによる第2次の反省と潜心
1993 Christianity in a Japanese context : the relationship between the Church and the other agents of grace
1995 Multiculturalism and the British Identity
1995-2000 The Mission of the Church in a society in Conflict : a study of Northern Ireland
授業として全学共通科目としてのキリスト教人間学、カトリックの社会教説とキリスト教ヒューマニズム、、神学部の平和学、民族関係論、カトリック社会思想、英語学科のアイルランド研究A、Bを担当することと、キリスト教入門講座の指導をすること、「特定非営利活動法人なんみんフォーラム」の代表理事として国内外の難民支援に携り、それを教育にも反映させることなどが主な教育・研究活動です。少しでも多くの学生に洗礼を授け、社会正義に開かれた宗教科教員の養成に力を入れています。
神学部神学科 教授
- 研究プロフィール
- 専門は生物物理学、構造生物学。生命の遺伝物質であるDNAやRNAは生体適合性が高く環境負荷が少ないという優れた性質を有していますが、これらを独自の分子デザイン技術で造形することで、医薬品からナノマテリアルまで幅広い「ものづくり」に取り組んでいます。また、分子デザインのために開発したオリジナル分子模型 BasePairPuzzle を使った科学教育にも取り組んでいます。NPO法人RNAターゲット創薬研究機構 理事。
理工学部物質生命理工学科 教授
- 研究プロフィール
- 犯罪被害やトラウマに関する研究に取り組んでいます。特に現在は、性暴力被害について取り組んでいます。性暴力は、相手の尊厳を侵害する、重大な暴力です。日本の性暴力の現状を把握し、どのような構造で性暴力が発生するのか、被害からの回復はどのようなプロセスとなるのか、どのような支援が必要か、そもそも性暴力の発生しない社会となるにはどうしたらいいのか、といったことを研究しています。
総合人間科学部心理学科 准教授
- 研究プロフィール
- 専門は発達心理学、進化心理学、比較認知科学。伴侶動物であるネコとヒトの関係や、ヒトを一動物種であるという視点をもって、ヒトの子育てについて研究を行っています。ヒトは哺乳類、霊長類の一種ですが、これらの分類群におけるマジョリティとは異なり、母親単独での子育てが不可能な動物といえます。しかし、現在の日本では、母親・親への子育て負担が偏重しています。社会の中での子育てを実現するために、できることは何かを考えています。
総合人間科学部心理学科 准教授
- 研究プロフィール
- 細胞性粘菌という微生物をモデルにして、土壌微生物の生物間コミュニケーションを理解したいと考えています。土壌では植物由来の有機物を元に細菌、菌類や無脊椎動物などが複雑な生態系を作り出しています。細胞性粘菌は細菌を捕食しますが、菌類、線虫などには捕食される存在です。その生き残り戦略は細胞が発する「言葉」である化学物質による巧みなコミュニケーションによって支えられています。土壌微生物の「言葉」に耳を傾けることによって、土壌の生態系の理解や健全化に資することを目指しています。
理工学部物質生命理工学科 教授
- 研究プロフィール
- 応用言語学者。専門はバイリンガリズム・バイリンガル教育。特に継承語教育(日本に居住する外国にルーツを持つ人々の母語保持及び海外在住日系人の日本語保持)、近年では日本人英語学習者・帰国子女のアイデンティティ形成・変容について社会言語学的見地から研究しています。
2007年からはサンパウロ市近辺でフィールドワークを行い、日系ブラジル人の日本語保持について研究してきました。また、2018年には日本代表として参加した国際研究チームで『多言語世界のためのザルツブルグ声明』を発表しました。多言語社会が望ましいとされながらもなかなか実現しない原因を追究するとともに、国際語とされる英語の優位性を批判的な観点から考察しています。
外国語学部英語学科 教授
- 研究プロフィール
- 専門は比較教育学、国際教育学。アジアを中心とする人の移動と多文化教育、高等教育の国際連携ネットワークと教育文化交流を研究テーマにしている。現在、「高等教育における学修成果の可視化に関する国際共同研究」(2021年度~2024年度)及び「アジアにおける持続可能な開発のための教育(ESD)をめぐる比較国際教育学研究」(2021年度~2023年度)の研究代表者を務めている。
また学外では、日本比較教育学会長の他、日本ユネスコ国内委員会教育小委員会委員長、JICA緒方貞子平和開発研究所客員研究員、国連大学サステナビリティ高等研究所の客員教授、アジア太平洋環境大学院ネットワーク(ProSPER.NET)のVice Chairとして研究交流に従事している。
総合人間科学部教育学科 教授
- 研究プロフィール
- 高温多雨なアジア・モンスーン地域における河川水の使用について、河川管理(河川水利)・農業水利の知見を中心とした学際的なアプローチにより、持続可能な未来の実現に関する様々な可能性を検討しています。特に、人間中心主義から自然中心主義への世界的な思潮の変化を踏まえ、人間と水(自然)との関わりがどのように変化し、かつこれから変化していくのかを、里山、霞堤のようなnature-based solutions、水利権の各切り口から調査・研究しています。
グローバル教育センター/グローバル・スタディーズ研究科国際協力学専攻 教授
- 研究プロフィール
- ソフィスティケートエネルギー研究拠点では、水素と窒素の化合物であるアンモニア(NH3)を燃料とすることにより、地球温暖化ガスである二酸化炭素(CO2)を排出しないエンジンの研究を行っています。アンモニアは水素と比較して輸送コストが小さいことから、エネルギーキャリアとして注目されています。また、冷却水の核沸騰による熱伝達を利用することにより、エンジンの熱効率を向上させる研究も行っています。
本年度からは、アンモニアの燃焼不安定性や沸騰現象の不安定性を調査するために、AIを用いた深層学習(ディープラーニング)の研究を開始しています。
理工学部機能創造理工学科 教授