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【授業科目】ケアの臨床哲学
文学部哲学科 寺田 俊郎 教授

  • 3:すべての人に健康と福祉を
  • 教育・授業

「ケア」はすっかりわれわれの日常的な語彙の一部になる一方、とりわけ医療・看護、社会福祉、教育の分野で重要な意味をもつようになっています。しかし、そもそもケアとは何でしょうか——この問いは、ケアの現場でさまざまな困難に直面する専門家の間で問われてきました。また、哲学の分野でもケアは重要な研究テーマであり、最近ではケアの現場に関わる専門家と哲学の専門家との共同研究なども行われています。そのなかで明らかになってきたのは、ケアが、実は特定の専門分野に限定されるものではなく、人間の生のあり方そのものにかかわるものだ、ということです。

この授業では、異なった分野(哲学、神学、宗教学、社会福祉学、臨床心理学、看護学など)の専門家による輪講を通じて、ケアの現場の知見にも学びつつ、ケアについて多角的かつ根本的に考えることを目指します。ケアについて熟考し、理解を深めておくことは、将来ケアに直接かかわる職業に就く学生にとって有益であるのはもちろんですが、それ以外の学生にとっても、職業生活、社会生活、家庭生活を考えるうえで有益でしょう。

担当教員

寺田 俊郎Terada Toshiro
文学部哲学科